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牧師・漫画家・ミュージシャンの松本太郎のブログ


by qpqp1999

差別

 まあ、私も随分と差別されてきたものでした。
 性同一性障碍に関わる最初は中学校のイジメでした。尤も、当初は私は
「性同一性」
 という概念なんか知りませんから、なせ゛イジメ、無言のハラスメントを受けるのか理解できませんた。
 高校生の時はそれほどでもなかったのですが、この
「性同一性性障碍」
 の事で最も私を苦しめた一つが神学大学時代でした。神学生という立場でした。なによりも、
髪の毛なんか長くしていたらいけない!!!ネクタイしなければならない!!!
 この二つだけで、当時の私は充分にこたえました。それでも、最後の抵抗みたいに後頭部の髪の毛だけ、長くして、神学生として礼拝に行く時には服の中にしまっていました。
 宣教研修という神学生にとっての現場修行みたいなのがありましたが、そこの牧師先生にも
「髪の毛をもっと短くするように」
 と言われて、そうせざるを得なかった。
 体はどう改造していいか解らない、せめて髪の毛くらい長くしていたい、そんな、すがるような思いがあったと思います。
 やがて、西暦も2000年に達すると、とうとう
「性同一性障碍」
 という概念が出てくるようになったのですが、まだまだ、理解は広まらず、深まらず。それを知ってしまった私に対する差別はより酷いものとなっていきました。
 今から思うと、そういう酷い目にあって良かったと思います。
闘うことを知ったからです。
 ナチのドイツ時代みたいに人権が完全にはく奪されているような中では、それをやったらポン・へッファーみたいに処刑されてしまうでしょうが、現代日本国は少なくともナチではない。私たちには闘う機会が与えられている。大いに闘うべきだ。
 私の遣わされている教会では
あらゆる「マイノリティーに対する差別は禁止」
 です。これに従おうとしなければ、話し会おうともしない人には、去ってもらう事にしています。そんなナチみたいな人と交流を持ったり、仲直りしようとはつゆサラ思わないからです。ナチはどこまで、行ってもナチでしかないのです。
 つまりレイシストとは一切の妥協をする必要がないという事です。レイシストどもは、自分たちがナチと同じだと言うことにすら気付かない。
 私はユダヤ人、共産党、活動家、精神障碍、身体障碍、セクシュアルマイノリティーを強制収容所に入れて、虐殺したナチとなれあうつもりは一切ない。
 そういう闘う意思を持つというのも、純粋な解放への道の一つなのです。
by qpqp1999 | 2016-03-29 18:26 | 性同一性しょうがい