人気ブログランキング | 話題のタグを見る

牧師・漫画家・ミュージシャンの松本太郎のブログ


by qpqp1999

ディートリッヒ・ボンヘッファー

 今日4月9日はディートリッヒ・ボンヘッファーの命日だ。1945年にヒトラー暗殺に加わったとしてナチのもとに処刑された。すでにナチスに対して露骨に反対姿勢を示していた、アメリカからは亡命の手筈すらも整えられていたのに、ボンヘッファーはあえてナチスと対決するためにドイツに帰った。
 結局、当時の社会では「正義」であったナチスにてたつく奴ということで、大学からは締め出される、教会からも締め出される。独自の施設も閉鎖させられる。カールバルトなんかはうまいこと逃げたが、この人は違った。世間が何と言おうと、おかしいものは、おかしいということを発信し続けたのだ。
 ヒトラー暗殺計画に加わったことで、「この人は人殺しを肯定するのですか」という問いが、よくなげかけられるが、それは世間の風というものを全く読めない人の意見だ。「ユダヤ人は強勢収容所に入れるのが正義」みたいな世間の風なんて、そっちの方が間違っている。
 そして、このヒトラー暗殺に関してボンヘッファーが関わったのは、各国とのエキュメニズムと連合国軍との和平交渉であった事を強く考えたい。しかし、暗殺は暗殺だ。だが、世の中が極限状況だった。未だにドイツの人はナチス時代のことを恥じて生きてすらいるではないか。それほどの時代だったのだ。
 しかし、殺人は悪であり、神に反することに変わりはなかった。しかし、隣人のためにその罪を自ら引き受ける者がこの時代には必要であるとボンヘッファーは考えた。そのようにして神の律法を一時的にでもあっても、超えることは、彼によれば、将来における真の意味での律法の成就だったと思う。
 軍事国家なんて糞倉えだ!!!
by qpqp1999 | 2013-04-09 18:43 | キリスト教