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牧師・漫画家・ミュージシャンの松本太郎のブログ


by qpqp1999

キリスト教においては自殺は罪ではない1

キリスト教の保守勢力
特にカトリック教会では
自殺を大罪にしていて、自殺した方の葬儀もしません
また福音派の中にも極端に自殺を罪と定める教派もあります
そして、おおくのキリスト教の指導者は自殺を罪と定める傾向にあります。
わたしはルター派の司祭ですが
自殺を罪とはしないという神学的立場をとっています。
勘違いしてもらいたくないのは
自殺してもいいと言っているのではないということです
自殺は罪ではないと言っているのです。
自殺された方を罪と定めるのは
自殺された方に対する
冒涜であり
生と死を司る主に対する冒涜ですらあるという
神学的立場をとっています。
この問題については長文になりますので
区分けして後々、書いていきたいと思います。
まずとりあげておくべきは
4世紀の元々反キリスト教徒であった聖アウグスティヌスの
「神の国」が現代においてすら未だ根拠なっていることです。
アウグスティヌスは皮肉なことに
ルター派の開祖
マルティン・ルターの志願した修道会
「アウグスティヌス会」の聖人でもあり、
神学の巨魁でもあります。
そしてこのアウグスティヌス会は中世
学問を重んじる修道会でもありました。
しかし、このアウグスティヌスが自殺について
罪と定めているのは
著書「神の国」の一巻20章にある
十戒の第六戒
「殺してはならない」を論拠にして
その神学を展開しているのですが
よくこの神学論文を読んでみると
意外なほころびや論理的矛盾があちこちにみられます。
それについてはまた後のブログで書いていこうと思います。
by qpqp1999 | 2011-10-16 19:47 | 自殺