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牧師・漫画家・ミュージシャンの松本太郎のブログ


by qpqp1999

完パス

 今日は朝からデイサービスのご利用者の救急車搬送必要になり、私が同乗した。こういう感じで救急車にのるのはもう何度目だろうか。
 台風で物凄い雨と風の中を救急車は突っ走っていく。
 病院についてから、診察室行き、レントゲンに行きと車椅子を押していたら後ろから、
「家族の者です」
 とご利用者の息子様がみえた、そのあとエコー検査に行った。
 しばらくして、その息子様のおつれあいさまもみえた。その後でそのご利用者のおつれあいさま←女性が歩行器押しながら駆けつけてくださった。
 そこで、息子様は私を紹介しては
「デイサービスの息子さんです」
 とおっしゃった。
 私も
「いつもお世話になっております」とご挨拶するとおばあさまは
私のことをさして息子さまに
「何をいうとるのこの人は女の人やないか」

とひさしぶりの
完パスだった。
私は
「じつは女の人に見えるかもしれませんが男の人なのです」
という変なカムアウトしなければならなかった。
この「完パス」という言葉は完全パスという意味でパッシングを意味するものなので、あまりいい言葉ではない。アフリカ系アメリカ人の人のヨーロッパ系アメリカ人との「混血」で肌が白く産まれて、ヨーロッパ系アメリカ人と認識されたことに事の端を発しているからだ。
 しかし、日本のトランスの世界ではこの
「完パス」
 というのはとても重い意味がある。そりゃ化粧はもちろんしてないし、服装なんか、そもそも今日は台風で大雨の中での車椅子介助作業だったからポンチョ来ていた。ヘルメットは外していたが、髪の毛もさぞかし乱れていたはずだ。
 そんなこんなでご家族と今後について話し会いをしたりして40分くらいまってエコー検査おわって診察室へいく。全く問題なかった。健康そのもの、怪我はない。ということで、改めて、今日のこれからのデイサービスの御利用になったので。私はご家族と解れてからご利用者と一緒に病院の会系をすませ、タクシー乗り場へ、やってきたタクシーの運転手さん。忘れもしない。あの松阪市民病院でのおそろしい経験の最後に登場して、しばらくしゃべっていたのに私は満身創痍で髪の毛ぼさぼさ、声も地声だったのにこの時も管パスしてしまって、私が
 松本太郎なのだということを説明しなければならなかった。そしたら、その運転手さんも太郎という名前だったので盛りあがったことのある人で、
 偶然とは重なるもので、その後に博多ラーメンを食べに呑みに行く時にタクシー手配したらその運転手さんで「ひさしぶりですなあ」と言われていたものだ。その運転手さんに今日もお世話になったのだが、ご利用者が先ず乗って、私が乗車すると運転手さんは
 「あなたのお父さんであなたが娘さんですね」
とまたも完パス!!!

 一日に二回も完パスしてしまったむー
もうこの太郎という運転手さんに私が松本太郎であるということは説明せずに女性介護員である旨を伝えてデイサービスに戻ったのだった。運転手さんは饒舌で合いの手入れるのに苦労した。
 そんなこんなやって、雨風ひどくびしょぬれになった一日だったが、夕方になったらウソみたいに雨は止み風だけになってしまった。雨風の時は大変だったが、風だけになると←しかもすこし温い風だ。台風一過の風だ。松阪はそんなに被害なく終えたらしい。
 それにしても最近は全然パスしないなーと嘆いていたから、なんかちょっとホッとする一日となったむー。
by qpqp1999 | 2016-09-20 18:50 | 性同一性しょうがい