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牧師・漫画家・ミュージシャンの松本太郎のブログ


by qpqp1999

ざまあみろ

 私は宮崎駿LOVEなので「風立ちぬ」全然オッケーで賛否の割れるこの作品、賛の方です。もう二回も観に行ったし、時間にゆとりがあれば三回目も観に行こうと思っている。だって、もう宮崎駿の作品を映画館で観ることできなくなるんだから、これは大切にしたむー。
 ところで、実は宮崎駿が狙っていた第70回ベネチア国際映画祭、見事に逃しましたねいむー!!!
 世の中そんなに甘くないと言う事だ、引退宣言まであれだけ大々的にやったのに、「風立ちぬ」受賞できませんでしたー。
つまり宮崎駿さんは最後の作品でコケたということです。1979年の初監督作品の「ルパン三世カリオストロの城」と同じく映画としてコケたのですむー。
 なんていう皮肉でしょうか、実は、初監督は実質NHKでやっていた「未来少年コナン」なのですが、クレジットとして監督に出ていないんですね。実はこの作品ほどすごいものないんだけど、テレビの26話分のDVD出てますので、是非チェックしてみてください。観て損はしない作品です。そして、いよいよ映画監督の処女作になるのが「ルパン三世カリオストロの城」でした。
 後にも先にもこれを超える「ルパン三世」は「ルパンVSクローン人間」しか無いでしょう。面白さでは本当に五分五分なんですが、やはり「絵」のセンスで私は「カリオストロの城」に票を入れます。何しろ、私の姪っ子が私のアバルトを見て、色とか赤で全然違うのに「ルパンの自動車」と言わしめるくらい、ルパンのフィアット500の活躍は素晴らしかったということです。
 しかしこの作品、その素晴らしさの割には、当時はSF大ブームでガンダムとかが主流になっていて、当初、作画監督の大塚康雄さんが宮崎駿に監督してくれと言ったところ、宮崎駿さんは、さすがに時代を読んでいて「ルパンはもう古いから駄目だ」と断ったそうだが、説得されてなんとか、作ったそうだ。しかも自身の説によれば「あれくらいエネルギーを費やした作品は無い」と言わしめるほどハードなスケジュールで作ったのだった。今みたいにスタジオジブリでまったり描いていられる状況ではなかったそうだ。
 出来あがった作品「カリオストロの城」はそれはもう地球規模で絶賛されており、その作品の素晴らしさは評価されている・
のに、興行収益で負けた・・・宮崎の言ったとおりに・・・時代がそうではなかったのだ・・・
 今では再認識されていて、ジブリが権利も買い取っている作品だ。ジブリがいっばいの中に「ルパン」入ってるんだから浮くよなあ。
 そこで、今回の「風立ちぬ」は宮崎駿の最後の作品ということで、是非とも第70回ベネチア国際映画祭受賞したかったのだが、しかも内容とか、ベネチアの人たちが観たら大喜びしそうなくらいジェスチャーしてるのに、コケてしまった。
 そこが、いいんだと思うんですよ!!!
 宮崎駿という人は孤高の存在で、コケて干されて、最後にまたコケて終わる。それが、カッコいいんじゃないかと思うのです。今回、第70回ベネチア国際映画祭受賞できなくて本当に良かったと思う。これで受賞してたら、なんかいやらしい爺さんの、エゴアニメが通ってしまったように思えたからです。
 なので宮崎駿LOVEな私としては、確かに興行収益高かったかもしれないし、引退宣言効果でまだまだ、観客動員数も見込めるけど、今までみたいに、みんなが・みんな宮崎駿作品素晴らしいとは言ってくれない。賛否が真っ二つに分かれる大コケ映画で、宮崎駿さんはアニメーション監督を終えたのは、とてもいいことだと思う。
 コケてこそ、良さが解ってもらえないからこそ、宮崎駿はいいんだむー!!!
by qpqp1999 | 2013-09-09 18:22 | 宮崎駿